支援者として障がい児を支援する──その大変さと、かけがえのない瞬間
① 子どもと信頼関係を築く基本姿勢
支援者は、子どもと「上下関係」を作らず、対等に尊重する姿勢が大切です。
言語聴覚士としての10年以上の経験からも、「無意識に子どもを未熟扱い」することが、信頼関係の構築を阻む要因になると言われています ② 個別性を見極める支援計画
障がい児支援では、障がいの種類や程度、生活状況に応じた個別支援計画が不可欠です。
専門家はこの計画をもとに、補装具の活用や声掛けの工夫など、子どものニーズに寄り添った支援を行います
③ 子どもの力を引き出す“気づきの眼”
良い支援者は、子どもの“変化”や“リソース”(できること)を常に探し、それを引き出し、拡張するスキルを持っています。
その結果、生活が安定し、表情や行動に自信や生き生き感が戻り、自己理解にもつながります
④ 支援記録とチーム連携の重要性
現場では支援記録が“伝わる形式”であることがチーム支援の土台です。
忙しい現場でも「あとで見てわかる」支援記録で、チーム間の協力がスムーズになり、質の高い支援につながります
⑤ 保護者との関係づくり
支援者は、保護者安心感の支えにもなります。
子どもの特性や支援内容をわかりやすく丁寧に説明し、必要な教育機関や福祉サービスへつなぐことで、信頼が育まれます
また、経験者がメンターとして相談に乗る「ペアレントメンター」制度も効果的です
支援現場で感じる“やりがい”
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子どもの小さな成長の発見:昨日できなかったことが今日少しできるようになる。その一歩にみんなが喜ぶ瞬間が溢れています
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チームで喜びを分かち合う:支援者同士や保護者と一緒に「できたね!」と称え合える場面は、支援者の励みになります
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「第3の居場所」を作る充実感:「できない」にではなく「今ある光(個性)」を見つけ、教育と福祉の融合を通じてその居場所を創る。支援者としての誇りと喜びがあります
支援者が自分を大切にすること
支援者自身のメンタルケアも重要です。
記録やチーム協力で業務を整え、定期的に振り返りをすることで、精神的な余裕が生まれます。また、現場研修を継続することで、新たな知見や気付きが得られ、刺激にもなります 。
まとめ:支援者として持ちたい視点
視点 | 内容 |
---|---|
対等な姿勢 | 子どもを未熟扱いせず、尊重と信頼で関わる |
個別計画 | 一人ひとりに合わせた支援設計 |
気づきの眼 | できることを発見・拡張し、自信につなげる |
チーム記録 | 分かりやすい記録で協力体制を強化 |
保護者連携 | 適切な情報提供と支援につなげる |
チーム支援&喜び | 成長を共に祝える環境をつくる |
自己ケア | 自分を支える仕組みや学びを持つ |
支援者としての歩みは、日々の積み重ねの中にこそ意味があります。専門性と共感、記録と連携、そして支援者自身の健康のバランス。この全てが揃ってこそ、障がい児とその家族にとって本当に頼れる支えになるでしょう。
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